自然からインスピレーションを受けた「エベツツタヤブックス」

日本のライフスタイル書店が提案する新たな文化空間

エベツツタヤブックスは、自然環境を活かした「森の図書館」をコンセプトに、心地よい空間での生活を提案する場所として設計されました。この建物は商品を販売するだけでなく、新たな文化を創造・育成する場所としての役割も果たしています。

この書店は、日本のエベツツ市に位置し、"Mind"、"Life"、"Food"という3つのテーマを持つ3つのブロックが設けられています。内部空間は、森林の景色を枠に収め、一体感を感じられるように配置されています。地元産のレンガ、コンクリート仕上げの床、露出した構造鋼、木材と鋼で作られた家具、照明デザインなど、素材の生まれ持つ魅力を活かした空間は、訪れる人々に静寂な雰囲気を提供します。

このプロジェクトは、2016年4月に始まり、2018年8月に完成しました。建物が完成した後、地元の文化に貢献するため、月に約50回、年間で500回以上のイベントが計画され、市の公共施設以上に地域コミュニティの中心として機能しています。

140メートルに及ぶ構造体のボリュームを制限するため、3つのブロックは、プランとレイアウトをずらすことで5つのゾーンに分けられています。これにより、構造体は一体化し、その中の細分化はより多くの人々を引きつける効果があると考えられています。周囲の自然環境の緑と対比を作るため、外装仕上げ材には地元の3社からのレンガが使用されています。これらは、側面の押し出しセメントパネルベースと共に美しく経年変化することが期待されています。

エベツツツタヤブックスは、2020年にA'建築、建物、構造デザイン賞のブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に寄与し、世界をより良い場所にするという、優れた創造性と独創性を持つデザインに授与されます。

エベツツツタヤブックスは、ただの書店ではなく、新たな文化を創造・育成する場としての役割を果たし、地元のコミュニティに貢献しています。そのデザインと機能性は、ライフスタイルを提案する新たな場所としての可能性を示しています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Hikohito Konishi
画像クレジット: Nacasa & Partners Inc.
プロジェクトチームのメンバー: Hikohito Konishi Yujin Sato Culture Convenience Club Company, Limited
プロジェクト名: Ebetsu Tsutaya Books
プロジェクトのクライアント: Hikohito Konishi


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